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ノーマルな人の『私はこうして英語を征服した』話 [読書(ノウハウ)]

『私はこうして英語を征服した』(平田行雄著、ごま書房)

会社に入って、30歳過ぎから勉強して、英語で活躍した人の、謙虚な体験談です。
けっして語学の天才ではない人が、留学試験前の短期間で実用英語を学ぶに当たって、実行した方法をまとめて書かれています。

基本は、トロイの遺跡(映画「トロイ」でブラッドピットが「アキレス」役をやっていました)を定年後に発掘した、シュリーマンという実業家・研究者の学習法です。
いくつかポイントがあるのですが、最も重要なのは

  「音読」をすること

「音読とリスニングは一見無関係のようにも思えますが、じつはそうではありません。
なぜかというと、音読によって、はじめて英語のリズムを自分の体内に取り込むことができるからです。
もちろん、音読だけでなく、リスニングを同時並行的に行うことが大切ですが、聞き取りだけをいくらやっても、なかなかリスニングの力は身につきません。
音読は「話す」ことにも大きな効果があります。
長年日本語の発声に慣れ親しんできた私たちの口や舌や喉の筋肉にとって、英語の発音はじつに不自然きわまりないものです。
(中略)音読は英語のリズムを体の中に取り込み、体(発声器官の筋肉)を英語用に作り変える唯一の方法であるといえます。」

なにを「音読すれば頭がよくなる」のかに書きましたが、私の経験上も、まったく同じ感覚です。

また、他のページに、川島教授や七田先生が脳の鍛錬に英語の音読がいい、という研究発表前に、「頭脳の活性化と柔軟性を保つのにも、音読は有効」と体験がうたわれています。

私自身の英語の経験で書かせていただくと、昔ずっとリスニングだけをやっていたときは、ぱっと聞こえてくるのに、テープを何十回もまわしました。
あるほんの短い時期、音読していたときの内容は、文章より構文などですが、いまだに頭に残って使っています。

そして、一昨年、NHKのテキストのうち最も短い文章を繰り返し(30回)ずつ、1日15分、5ヶ月ほどでしたが、1週間のうち四回くらい音読しました。

これが、3ヵ月後、実際に海外で外国人のドライバーやホテルマンと行き先や予約のやり取りがスムーズにできることを実感。

さらに今回の出張で、日本の秋には葉が色づくことを普通の会話でふっと伝えられ、2年半前に出張に言った人から「そのときよりうまくなった」と言っていただけました。

この1年半の間、ほとんどなにもしていないのですが、英語の熟成は時間がかかるようです。
ちなみに確かに最近は、昔受験などで学んだ文法が、会話に生きてきますし、英字新聞も込み入ったことが書いてなければ、読めるようになりました。

3ヵ月後にはある程度の実感があり、特に英語に対する違和感がなくなります。

おそらく、英語を志す8割の方が、
 「どうしたら
   すきま時間にできて、
   続けられて、
   また休んでも戻れて、
   向上が実感できるか」
を探されていることと思います。

ぜひ、この本にある「音読」を15分1週間でも、実行されて見てください。
少し休んでも次に勉強に戻るときに、簡単に再開できる方法を実感していただければ、きっと損はないのではないかと、私の経験上思うのです。

頭がよくなったか・・・これは、わかりません。

導引術で体をすっきりさせると、考えもすっきりしますし、文章を書くことで訓練していることもあり、また、これらの音読をしていることもあって、この年齢ですが、頭が劣ったというよりは、クリアになった気がします。

著者の平田さんは、私の父と同じモービル石油に勤務していた方です。
私が英語を学ぶきっかけは、父、正確に言うと父の会社における英語コンプレックスでした。
この方の学習法は最初、社内報にのっていたので、おそらく父はこの平田さんを羨望のまなざしで遠くから見ていたのではないかと。

権威でない方が、ご自身の「実用英語までたどり着いた」プロセスを平易な文章で書かれているので、とても読みやすい本でした。


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