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殻を捨てれば自分だけの仕事が見えてくる [実社会にて]


こだわらない、でも流されない

こだわらない、でも流されない

  • 作者: 早島 妙瑞
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2009/01/29
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



名声を求めれば
名声のために束縛されるようになる
そんなことに気を取られていると
人生の一番の楽しみは
どんどん遠ざかっていくだけ


今までの殻を捨てれば
自然に
自分の生きる道や
自分だけの仕事が見えてくる




4月、ビジネスパーソンの中には、配置転換で異動した人や、中には新しい会社に入った人も多いことでしょう。
私も、この4月1日から、ある係を任されることになりました。

この異動は私にとって、腑に落ちるまでに、ずいぶんと頭を悩ませ、体を痛めそうになったのです。






話は昨年10月にさかのぼります。秋に、おおきな異動をしたばかりでした。

営業だった私がいきなりサービス部門に配置転換されることとなり、最初は会社からクビの宣告かとも思い、本当の事情を知りたいと、退社も覚悟で部長や人事に尋ねました。

すると、サービス部門の部門長が直接、私のこれまでの経歴を見て、引き抜いた、という話をしてくださいました。

『これからはサービス部門も、顧客のニーズをふまえて活動していかないと、製品が減っている現状では、それにあわせて仕事が無くなるだけだ。 顧客へのアプローチを進めるには、営業現場、営業推進などの経歴の人が必要で、あなたに来てもらうことにした、と。』

大変にありがたい話です。断る理由もありません。

もう一つ嬉しいことを言ってくださいました。

『あなたに半年後、現場を任せようと考えている。それができるようになってもらうのが、私の期待だ。それまでも好きなようにやっていい。』

ということまでおっしゃっていただいたのです。

これ以上ありがたい話しはありません。

異動には当然、承諾いたしました。




あそこまで言っていただいて動かない理由はなく、10月から仕事が始まると、いい方にとらえて、私はある程度自由に発想し、それでいて課長や部長の意向に沿うように意見を上げ始め、ある時は動いていきました。

ところが、課長へは仕事のいくつかを代行しつつ、いろいろ「これをやらせてほしい」と伝えましたが、それに対するリーダー役は彼が次のマネージャーに推している人にあたえ、私には補助をして、程度で、最後まで閑職を与えられるばかりでした。
それでは、と、部長に相談しようとしたのですが、ご自身もやはり動いてきたばかりで「課長と相談してからあげてこい」ということです。

ここで、さらに部門長まであげるかどうか、真剣に考えました。

そして、ことを為すには、現場に近いマネージャーの考えを尊重しようと、決めたのです。
部門長がどう見ていてくれるか、不安ではあったのですが、とにかく実を取ることが大事、と周囲の調和を選びました。




2月末、春からの人事が発表され、私は隣のグループ、それは3月までは課だが、4月からは係に縮小され、今いる課に統合される10名弱のリーダーでした。課長は、やはり技術系、さらに組織を変える中心になるグループリーダーは、若手が大抜擢されている。

半年間、役職というより、いまいる組織をどう時代に合わせて変えていくかを考え続けた私は、いわゆるはしごが外された思いでした。

うーん、なぜ…

サービス部門といえば、技術者集団。ここに、部門長が営業出身で、新しい部長が営業出身、さらに、課長まで営業出身者で固めて、組織が果たして回るのだろうか、現場のメンバーは納得しないのじゃないか。

でもそれは、昨年秋から、半分わかっていたことではないだろうか…

いぶかる気持ちがあたまをもたげつつ、でも、任される係は元は課だったパフォーマンスを持つ組織。
そこを切り盛りできて、初めて、なにかが言える、という気がしていました

名声を求めれば
名声のために束縛されるようになる
そんなことに気を取られていると
人生の一番の楽しみは
どんどん遠ざかっていくだけ


課長や、中心になるグループのリーダーでなくても、いいじゃないか。
課として、発展していくよう、それに尽力できればしあわせだ。
上記の言葉、老子の「善く行くものは轍迹なし」、私的に解釈すれば、「為して名を残さず」ということだ。
これを唱えるようにして、仕事をしよう。

決まった今度の立場で、名を残さなくても、実を残すように、若いリーダーに助言したり、ベテランの技術課長に進言して、喜ばればて組織をバックグラウンドから動かすほうが、ずっと楽しいじゃないか。

もし、なぜ私に任せない、とか、私の意見はこんなにはっきりしていて、とかいう態度に出れば、うるさがられて、結局はいづらくなるだけだ、とも。

そして、新しいグループを切り盛りさせてもらえるチャンスが与えられている。そこをどう切り盛りするか、これに集中しよう。




そう決めて、1ヶ月間構想を練って、4月1日に部長に新グループの構想を話しました。
じつは気にしてくれていた部長は「着々と(構想が)進んでいるね」と言ってくださいました。

そして、この言葉が、飛び込んできました。

今までの殻を捨てれば
自然に
自分の生きる道や
自分だけの仕事が見えてくる


半年前の部門長の「期待」や、半年間の「構想」を練った自分、という『殻』を脱ぎ捨て、どこの場所に自分の性質や特徴を生かすことができるか、それがなによりの自分の満足につながる、そう気づくことができたのです。

今回、老子の言葉、それを現代の言葉にした、早島天来氏の言葉、それをまとめた早島妙瑞氏の本に救われ、そして、前向きに進むことができそうです。

次回、老子の言葉「善く行くものは轍迹なし」について、詳しく書いてみたいと思います。
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