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「ちょっと、ペン、貸してよ」英語での9通りの言い方 [読書(エッセイ・コラム)]

『草柳大蔵著:きれいな敬語 羞かしい敬語―美しい言葉の人になる7章』 を読んで)
外国語には、敬語やそれにあたるものがない、というのを聞いたり、思ったりすることがあります。

しかし、外国語にも、最高の敬語、心の言葉、があるのです。



「ちょっと、ペン、貸してよ」

を英語で言う場合、ごく日常的な表現から丁寧語による表現まで数段階あるの
です。



研航より:ここで、草柳大蔵氏があげている、九つの表現を使った、クイズで
す。

 1.「続きを読む」を押して答えを見てください。
 2.お時間のある方は、一番丁寧な表現をあててください。
 3.さらにお時間のある方は、もっとも日常的な表現をあててください。
 4.面白みを感じた方は、九つすべてを丁寧な順番に並べてみてください。

  • 1.Could I borrow your pen?
  • 2.Can I use your pen?
  • 3.Lend me your pen.
  • 4.Would you mind if I borrow your pen?
  • 5.Let me borrow your pen.
  • 6.Do you have a pen I can use?
  • 7.Can I borrow your pen?
  • 8.Do you mind if I borrow your pen?
  • 9.May I borrow your pen?

答えは、
  • 9.May I borrow your pen?
  • 4.Would you mind if I borrow your pen?
これら二つをあげた人は、どちらも正解。

さらに、丁寧な順にあげていくと、
  • 8.Do you mind if I borrow your pen?
  • 6.Do you have a pen I can use?
  • 1.Could I borrow your pen?
  • 7.Can I borrow your pen?
  • 2.Can I use your pen?
  • 5.Let me borrow your pen.
  • 3.Lend me your pen.

となります。


Would you mind if ....

ここの"Would"、「仮定法過去形」の利用です。
学校だと、「仮定法」で挫折する人も結構います。

こういう人には、ぜひ 大学受験の予備校「東進ハイスクール」の英語のサンプル授業をみてほしいと思います。
すばらしい授業ですから。
私はぐうぜんこれを見て、仮定の話なんだから「先(未来)」なのに、なんで「過去」を話す言葉を使うか、長年の疑問が解消されました。

この授業をみていただくとホントよくわかるんですが、仮定法過去というのは、じつは海外旅行でも仕事の英語でも、人として一目おいてもらうのに、とても実用的なんです。

まさに草柳氏が例をあげている、「お願い」するときには、ぴったり

「(仮定の話しですが、もし、あなたがお持ちのペンを貸していただけませんでしょうか。)
あなたは、ご事情があって、あまりよくは思われないでしょうか。
私が最終的にあなたからペンをお借りするのは、私の勝手であり、あなたのご事情もあり、現実的ではないですね。」

正確な英語の訳ではないんでけど、こういう感覚で
「貸してもらえたら借りよう」
としているわけです。

こう聞かれたら、相手は「こちらの都合や気持ちまで考えてるんだなー」、とわかるので、本当に使っていいい状態なら、
「いや、気にしないよ」
とか
「今なら使っていないからいいよ」
とか、
「まあ、使ってるけど、ちょっとなら貸してあげようか」
とかいうことになるのではないでしょうか。

人はなにかを頼まれたとき、
「無理にでも」と一方的な都合を言われるか、言われないまでもそういう口調だと、こちらも無理にでもやってやりたくなくなる。
「どうしても」と言われると、こちらの選択肢がないから、または、こちらの都合を考えてないから、そのことをやりたくなくなる。

「もし都合がよければ」とか「気にしないなら」とか言われると、
 相手は使い「たい」など、何か「したい」「してほしい」のに、
 使えないという選択も含めて、多くの選択肢を渡そうとしている  いじらしい相手の気持ちを感じる。
そのうえに、なにも強制されていないので、自分のできることの中でしてあげようか、という気持ちもおきやすいのではないでしょうか。

草柳大蔵氏によると、このあいてとの微妙な間を、
「人間(じんかん)距離」
というそうです。

今後の記事で、日本での、日本語のやりとりにおきかえてみて、いよいよ、敬語の具体的な使い方の例にふれていきます。


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