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プロ棋士(九段)にして東大客員教授、石倉昇さんの『入門その後』の決定版 [囲碁]

石倉昇のラクラクわかる基本 (NHK囲碁シリーズ)

石倉昇のラクラクわかる基本 (NHK囲碁シリーズ)

  • 作者: 石倉 昇
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2004/03
  • メディア: 単行本
私が入門を卒業するのに、石倉昇さんには大変お世話になりました。

この本で学んでよかったことは、
  • 模範対局を10回並べていけば、中に含まれている戦いの要素がわかってくること
  • 戦うときに気をつけるポイントが書かれているので、3回くらい並べたころには、囲碁のゲーム進行イメージが身についていること。
  • 大きく囲った自分の陣地と思っているところに、相手が入ってきても、つぶし方があるんだとわかったこと
    (つぶし方を理解できたのは、2度目か3度目に読み直したときでしたが)
  • 最初の模範対局だけで、「定石」とよばれる、パターン化した石の置き方を二つ覚えられるので、実践のゲームですぐに使えた。

  • 実際に碁石を並べながら、ほぼ暗記するまでに10回くらいだったでしょうか。

    ずいぶんなじみましたね。

    私は19路盤の模範対局を並べましたが、入門してまもないときにやり方に気づいていれば、9路盤の模範対局もあるので、こちらをならべてみてもよかったかな。これから始める人にはお勧めですね。

    模範対局の順序なのか、間に入っている参考図なのか、大きさも色も変わらずわかりにくいので、最初に色づけして区別しておくと読み進みやすかったです。

    でも実践がないとつまらないので、ゲームソフトの9路盤で、勝ったら置き石を少しずつ減らし負けると悔しくてこの本に戻る、を繰り返していきました。

    本の最後に、9路盤でハンディ(コミ)3子置くと、12級差、このゲームの「弱い」設定は10級くらいだから、今自分は22級くらい、と、実力が少しずつついていくのを具体的に級位でおきっかえて楽しみにして進めたら、
    1年でだいぶ級があがりました。

    この本は思った以上に内容が盛りだくさんなので、ちょっと手を入れて使えば、級位があがった後に読み直すのにも大変いい講義です。


    じつは今回紹介したこの本の内容と、以前にご紹介した梅沢由香里さんの入門書をさらにやさしくした内容とがあわさって、さらにさらに工夫されている本が、これ、

    東大教養囲碁講座―ゼロからわかりやすく (光文社新書 309)

    東大教養囲碁講座―ゼロからわかりやすく (光文社新書 309)

    • 作者: 石倉 昇
    • 出版社/メーカー: 光文社
    • 発売日: 2007/07
    • メディア: 新書


    なのです。

    その工夫とは、

    • 6路盤を最初に使用して、広すぎない碁盤勝負がつく感覚を覚える
    • 「石埋碁」という、自分の庭にしたところを埋め尽くして、どちらが多いかを数える


    という、これまでの囲碁界の常識を越えた発想です。

    6路盤は、広すぎずにほっとしますから、興味のある方はぜひ試してみてください。陽気な赤白の碁石で、黒白に木目の地味さ?がなくていいですよ。

    「石埋碁」については、機会があったらご紹介します。

    プロ棋士で石倉さんより「入門その後」をさせるのが上手な方はいないのではないでしょうか。
    同様に、梅沢由香里さんは、美しい姿とあわせ「入門」をさせるのがもっとも上手なプロ棋士でしょう。
    東大の教養学部でお二人が講義されているのは、最高の組み合わせだなー。

    あ、この本の注意点を。
    なにせあの「東大」の教科書なので、最初の章に東大の兵藤先生のガイダンスが書いてあります。
    講義テキストでなく実用書として使われる今回は、最後に読みましょう。
    あと、新書版なので、読み飛ばしがちですが、実際に並べることをお忘れなく。

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